Windows 版 pgAgent のインストール手順

pgAgent は、PostgreSQL のジョブスケジューラとして利用できるツールで、データベース上のジョブ(タスク)の自動化を実現します。定期的に実行するバックアップやデータのメンテナンス作業、バッチ処理などを簡単にスケジュールすることができます。この記事では、Windows 上で pgAgent をインストールして設定し、ジョブを管理する手順を説明します。

前提条件

  • PostgreSQL が Windows 環境にインストールされていること。
  • pgAdmin がインストールされていること(pgAgentpgAdmin を通じて設定します)。

pgAgent のインストール

pgAgent は PostgreSQL の拡張機能であり、デフォルトでインストールされているわけではありません。pgAgent を使うために、まずインストールが必要です。

stackbuilder使ってpgAgentをインストール

1.PostgreSQLのインストール先のbinフォルダ(C:\Program Files\PostgreSQL\16\bin)からstackbuilder.exeをクリックして、stackbuilderを起動します。

2.インストール先のPostgreSQLサーバーを選択して次へ

3.インストールしたいアプリケーションからpgAgentをチェックして次へ

4.ダウンロードディレクトリを選択して次へ

5.ダウンロード正常に終わったら次へ

6.pgAgentのセットアップウィザードを起動されます

7.Upgrade Modeをチェックして次へ

8.サーバーの情報を入力して次へ

9.pgAgentサービス実行するWindowsアカウント情報を入力して次へ

10.インストールの準備完了、次へインストールを開始します

11.インストール完了

PostgreSQL データベース内で pgAgent のセットアップ

1.pgAdmin を開き、PostgreSQL に接続します。

2. postgres データベースを選択し、以下の SQL コマンドを実行して pgAgent のスキーマをデータベースに作成します:

CREATE EXTENSION pgagent;

3.スキーマとテーブルの確認

pgAgent のスキーマとテーブルが正しく作成されているかを確認します。以下の SQL コマンドを実行して、pgAgent に関連するテーブルが作成されているか確認できます。

\dn

これで、pgagent というスキーマが表示される

                        List of installed extensions
   Name    | Version |   Schema   |               Description
-----------+---------+------------+-----------------------------------------
 adminpack | 2.1     | pg_catalog | administrative functions for PostgreSQL
 pgagent   | 4.2     | pgagent    | A PostgreSQL job scheduler
 plpgsql   | 1.0     | pg_catalog | PL/pgSQL procedural language

次に、以下のコマンドでテーブルの一覧を確認します。

\dt pgagent.*

れにより、pgagent.pga_job などのテーブルが表示されれば、正しく作成されています。

              List of relations
 Schema  |      Name      | Type  |  Owner
---------+----------------+-------+----------
 pgagent | pga_exception  | table | postgres
 pgagent | pga_job        | table | postgres
 pgagent | pga_jobagent   | table | postgres
 pgagent | pga_jobclass   | table | postgres
 pgagent | pga_joblog     | table | postgres
 pgagent | pga_jobstep    | table | postgres
 pgagent | pga_jobsteplog | table | postgres
 pgagent | pga_schedule   | table | postgres

pgAgent サービスの起動

コマンドプロンプト管理者として起動します、次のコマンドを使って pgAgent を起動します:

net start pgagent-pg16

pgAdmin ナビゲーションツリーpgAgent ジョブ確認

pgAdminナビゲーションツリーを再読み込みして、pgAgent ジョブセクション表示されること確認。これでpgAdmin でジョブを作成して管理することができます。

まとめ

pgAgent は、Windows 上で PostgreSQL のジョブスケジューリングを行うための強力なツールです。定期的なバックアップやデータのメンテナンス、バッチ処理などの自動化を簡単に設定できます。本記事では、Windows 環境での pgAgent のインストール方法について解説しました。次回はpgAgentを使って、PostgreSQL のジョブをスケジュールする方法を、具体的なジョブの例を交えながら解説します。

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